空をあまり見なくなった。

 

 最近、空を見ることが減ったような気がする。

 以前は、いいことがあったときも、嫌なことがあったときも、空を見て。

 あー晴れてるな。とか、雲がすごい勢いで流れてるな。とか、まあどうでもいいことばっかりですけど、考えていたような気がするんですよね。

 

 見上げた空がきれいなら相変わらず写真を撮るし、いいなあって思うのだけど。

 嫌だとか、嬉しいとか、思うことが減ったからかな、空をあまり見なくなったのは。わからん。

 わからんけど、贅沢なことに、少しそれが寂しくもあるよね。嫌なことはないに越したことない、今が不幸せだという気はないけど……(まあ、嫌なことがないわけではない)。

 

 

 今日の仕事帰りに、なんの感慨もわかない空を見た。正直この情勢なので、外に仕事で出たくなどないのだけど、要で急なこともなくないので、仕方ない。明日からは、休みだけどね。ありがたい。

 晴れてない。雲の形も風も見えない。淀んだだけの、特徴のない空。

 虹は?星空は?いつから見ていないんだろう。

 出ていないってことはないので、見ようとしなくなったのかな。

 

 帰りの電車まで待ち時間が長くて、そんなことをブログにしてみた。

 少しだけ空いている電車に腰かけて、うん、まだ空は無味なままだ。この感情のままブログを投稿しよう。そう思っていると電車が動いた。

 あーやっとか、なんてぼんやり。いつもいい時間に乗れるので、20分待ちなんて久しぶりだ。さすが関東。

 

 電車が動いて、まだまだ空は無味なままだったけど、ふと癖で後ろの窓に目をやったら、なんだか夕日がきれいに見える。

 雲に隠れているけれど、色はくっきりしている。まじまじと見るのは、目にあまり良くないけど。

 なあんだ、やっぱり見ようとしないだけで、気づけば何かしら、見えるものはあるんだな。捨てたもんじゃないぞ、自分。夕日が見えただけで謎のポジティブシンキング。

 

 

 最近空をあまり見ていない。上を見上げることをしなくなったのは心境の変化かもしれないけど、それならそれで、正面に見えるものをちゃんと見てみよう。

 

 ブログを書く途中で心変わりすると、こういうよくわからない話になる。気をつけよう……。